磁性素子サプライヤーがIATF 16949体系認証した、製品がAEC-Q 200試験に合格したら、製品は自動車規格品ですか?

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2024-11-29

『車載電子部品のAEC-Q 200試験について、どのようなことを知っていますか?』という文章にて、車載電子製品の高品質と安全性に対しAEC-Q 200試験の重要な価値、および電子部品に対するAEC-Q 200試験の主要な検査項目、注目点などを紹介した。では、磁性素子サプライヤーはIATF 16949体系認証に合格し、製品はAEC-Q 200試験に合格したら、顧客に提供された製品は車載品に違いないのだろうか。


車載品のインダクタ


Part-1 車載品を評価するいくつのポイント

実際、車載品は管理体系の審査とAEC-Q 200製品試験報告書の提供に限らず。自動車業界では、製品品質の管理過程には、どのように誤りを防止するか(欠陥予防を強調する)、品質変動を減らす(製品の安定性と一致性を維持する)がより重要である。そのため、管理体系、製品測定基準に注目するだけでなく、製品の製造工程の管理体系などにも注目するべきです。車載品については、以下の点に注目すべきである。


1、自動車品質管理システム認証

世界の自動車市場の拡大と競争が激しくなるに伴い、自動車メーカーは製品の高品質、コストダウン、市場競争力の強化を求めている。このような背景で、ドイツ自動車工業連合会(VDA)と国際自動車産業特別委員会(IATF)はそれぞれにVDAとIATF 16949の基準を制定した。この2つの基準にもプロセス方法を強調していて、生産プロセスの各段階を制御と管理することによって、完成製品の品質を確保する。

その中で、VDAは主にドイツの自動車製造企業に適用され、欧州やその他の地域の自動車業界にも広く応用されており、主にVDA 6.1、VDA 6.2、VDA 6.3、VDA 6.5などが含まれている。VDA 6.1は品質管理システムの監査であり、VDA 6.3はプロセス監査であり、VDA 6.5は製品監査である。

IATF 16949基準は国際自動車産業特別委員会が制定し、全世界の自動車製造業に統一的な品質管理システムの枠組みを提供することに目指しており、自動車工場や部品メーカーに適用している。それはISO 9001の基礎に基づいて、自動車業界の技術規範を強化して、国際自動車業界の品質体系規範である。


2、製品はAEC-Q 200標準要求に従う

自動車電子製品には、AEC-Q 200標準の試験要求従って 様々な悪条件における部品の信頼性を検証する必要があり。信頼性試験には高温老化試験、温度サイクル試験、振動試験、衝撃試験などを実施するのが要求される。ある製品にはAEC-Q 200テストを実施したが、実際に製品がAEC-Q 200の試験項目に合格したのは1つまたは複数かも知れない。

最新のAEC-Q 200 Rev E規格には、磁性素子(インダクタ/トランス)に適用されるAEC-Q 200 Table 5の試験項目は10以上あり、メーカーが実施した試験項目がインダクタの信頼性試験項目のすべての項目をカバーしていなければ、製品は車両の複雑な環境に耐えられない可能性が有って、こんな製品使用するとリスクが高い。


3、車載品の品質設計及び制御要求

車載品はAEC-Q 200信頼性試験に合格するほか、他の特定の基準と規定を満たす必要がある。プロセス設計を行う時に、製品の信頼性と安定性に対して十分に考慮しなければならない、重要なプロセスCPKは1.67以上と要求される、設計寿命は一般的に15年以上と要求される、通常にはゼロ故障と要求されています。一方、産業用品は車載品と比べて信頼性の要求がやや低くて、ある程度の故障率が許容されている。ある産業品はAEC-Q 200信頼性試験に合格したが、車載品の代替にはなれない。車載品には車載品品質管理システムの要求に厳格に従って設計とプロセス管理を行わなければならないからだ。


4、試験サンプルと購入量産品の品質が一致

製品監査で、一部の企業は製品のAEC-Q 200試験合格報告書を提供しているが、その生産製造のプロエスにおける品質管理の問題があるため、試験に合格した製品は実際の購入量産品の品質と一致していない。あるいはメーカーは一部のモデルの製品に対し試験を実施しただけで、すべてのモデルの製品がAEC-Q 200試験に合格したと公言しており、こんな製品を使用すると品質リスクが高い。


Part-2 車載品の開発及び品質管理要求

自動車業界は品質への要求が高いため、車載品はサプライヤー及び製品の品質管理体系、製造プロセス管理、原材料と生産技術、製品の信頼性などに対する要求が非常に高い。その中で、先行製品品質計画と製造工程管理、プロセス管理が重要である。


1、製品開発はAPQPに従う

先行製品品質計画(APQP)はIATF 16949の6大コアツールの1つであり、品質管理システムの一部でもあり、それはある製品が顧客を満足させるために 必要なステップを制定する構造化方法である。品質企画の目標は製品の品質を保証し、製品の信頼性を向上させ。車載品の開発プロセスはAPQPプロセスに厳格に従って開発する必要がある。


APQPの主なステップは、

プログラムの計画・定義Plan and Define

製品の設計と開発Product Design and Development

プロセスの設計と開発Process Design and Development

製品とプロセスの検証Product and process validation

顧客からのフィードバックと改善Feedback Assessment and Corrective Action


APQPの各段階は次の段階に必要な基礎を提供している。製品の品質と性能を確保するためだけでなく、生産プロセスの効率と安定を確保し。このような全面的でシステム化な方法こそ、APQPが自動車業界で広く認められている。


2、技術品質基準要求

車載電子部品の技術品質基準の要求は非常に高く、通常には 原材料選択、製造技術管理、パッケージ技術、信頼性試験、電気性能試験、外観検査、品質認証、環境保護要求、プロセス監視と統計管理などを含む。

その中で、製造技術管理とプロセスの管理はとても重要です。製造技術管理において、車載品は生産ラインに非常に厳しい要求がある。厳格に定義された生産ラインで車載品を生産しなければならない。プロセス能力と測定設備の安定性を確保する前提で、できるだけ偏差を最小範囲内に収める。各ロットの製品と生産技術に対して検査を行って、有効的な品質管理と事前に潜在の故障やミスを排除できるのを確保します。

プロセス監視と統計管理に対して、車載品は統計的工程管理(SPC)方法を採用し、生産プロセスの重要なパラメータを監視と分析し、潜在的な品質問題をすぐに発見して解決する。これらの高基準のプロセス品質要求は、製品が複雑で劣悪な作業環境で長時間安定に動作することを目指しています。


科達嘉の車載品のインダクタ

科達嘉車載品の生産工場


Part-3 車載品の共通標準文書要求

1、PPAP

PPAPの日本語フルネームは生産部品承認プロセス(Production Parts Approval Process)、自動車部品の品質を確保するための標準的なプロセスであります。PPAPは、部品の実際の量産プロセスにおいて、サプライヤーが顧客の工程設計記録と仕様のすべての要求を正しく理解しているのを確保し、これらの要求を継続的に満たす潜在能力があるかどうかを評価するために使用される。

PPAPの目標は、車載品を設計と生産において品質を確保することであり、自動車サプライチェーンで使用されるすべての部品には、詳細で完全なデータとファイルが必要であり、このデータやファイルが顧客の生産部品承認プロセスやリスク評価にサポートを提供できるべきだ。


PPAPには5つの提出レベルがあります。

レベル1-顧客に部品提出保証書(PSW)のみを提出する。

レベル2-サンプルと限定なサポートデあータのPSWを提出します。

レベル3-サンプルと完全なサポートデータのPSW(資料が最も完備)。

レベル4-部品提出保証書PSWと顧客定義した他の要求。

レベル5-製品サンプルを含む部品提出保証書(PSW)と完全なサポートデータ。


科達嘉車の車載品はPPAPレベル3のファイルを提供でき、顧客の他の需要を満たせ、レベル3が提供するファイルの内容は以下の通り:

※PSW部品提出保証書

※Data sheet承認書

※Engineering Change Documents工程変更ファイル

※Design-FMEA (failure mode and effects analysis)- DFMEA

※Process-FMEA 工程FMEA

※Control planコントロールプラン

※Measurement system analysis studies(MSA)測定システム解析(MSA)

※Process生産フローチャート

※Test results–AEC-Q 200信頼性試験合格報告書

※Material,performance test results材料記録および性能試験結果

※Initial process studies初期工程調査

※Sample product顧客評価用サンプル

※REACH/RoHSファイル


2、IMDS/CAMDS(原材料物質成分)要求

環境や人間の健康に有害な物質の使用を制限または禁止するために、自動車業界は車載品の材料と成分を効果的に管理している、これがIMDSの役割である。

IMDS(International Material Data System)国際材料データシステムは、複数の自動車メーカーと約12万のサプライヤーが使用している原材料データシステムであり、データシステムにはすべての材料とその化学成分を含み、自動車製造に使用されるすべての材料がIMDSに収集、更新、分析、アーカイブされる。IMDSは、設備メーカーとサプライヤーが規制、基準、法律(国と国際)を遵守するガイドであり、CAMDSはIMDSの中国バージョンである。

IMDSは車載品の品質、安全性と環境保護性能の向上に役立つと同時に、自動車業界の革新力と競争力を向上させる。科達嘉電子は、顧客の需要に応じてIMDS/CAMDSの関連資料を提供できる。


3、環境保護の要求

環境保護と業界の持続可能な発展のため、自動車電子業界には製品がRoHS、REACH、Halogen Freeなどの環境保護法規に適合することを要求している。核心競争力のある磁性素子メーカーとして、科達嘉電子が環境保護の重要性を十分に意識し、設計開発したすべての製品は国際環境保護基準に合致している。


Part-4 他の要求

近年、自動車電子業界が製品に対する需要は、ますます顧客の需要を導きとする発展傾向を体現してきた。上記の基準体系の要求を満たすほか、一部のお客様は、サプライヤーの自動車電子分野での総合実力を検証評価するために サプライヤーに車載品のポートフォリオ、製品ロードマップなどの関連資料の提供を要求する可能性があり。

科達嘉電子は23年間インダクタの研究開発に専念していた、自動車電子分野に低損失、信頼性の高い車載インダクタ解決案を提供した。科達嘉は自動車産業品質マネジメントシステムIATF 16949の関連要求に厳格に従って車載品の品質管理を行い、ドイツ系の顧客はVDA 6.3基準を採用していた。

科達嘉は原材料サプライヤーを厳格に選定し、製品開発プロセスは厳格にAPQPに従い、そして先進的な製造実行システム(MES)を採用して生産プロセスの管理、材料管理と品質の遡及管理などを強化し、デジタル化の管理手段に通じて生産効率を高め、製品品質の全プロセスのトレーサビリティを実現する。会社にはCNASが認可した実験室があって、自主的に全面的なAEC-Q 200試験を実施できる。

20年以上の業界の蓄積と持続的な技術革新にて、科達嘉にはインダクタの核心材料の自主開発能力と製品カスタマイズ能力があり、経験の豊富な磁性素子研究開発チームは顧客の需要に応じてインダクタ製品を速やかにカスタマイズ開発できます。科達嘉の車載品のインダクタは自動車電子分野の顧客の多様化、柔軟性などの革新需要を満たせる。